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自己嫌悪でいっぱいの初めての恋愛

中学、高校と彼氏のいない寂しい青春時代を送った私。
そんな私にも遅い春がやってきたのは大学に入ってまもなくでした。
通学に利用する電車の中での出来事です。

中学の同級生の女の子とある日ばったり出会って思い出話に盛り上がっていると、
その同級生に声を掛けてきた男の子がいました。
聞くと同級生の女の子とは幼馴染とのこと。
彼も交えて3人でおしゃべりしました。

びっくりしたのは3人とも同じ大学に進学したという事実。
翌日から休講の日やアルバイトのない日は3人一緒に通学する通学仲間になりました。
彼は端正な顔立ちで話も面白く、育ちの良さを感じさせるセンスのいい服を好んで着ていました。
今まで男の子と付き合ったことのない私は
好きになる以前に「こんな男の子が彼氏だったらいいなあ」と思っていました。

そうした毎日を過ごしているうち、ある日同級生の女の子から
「彼、どう?かっこいいでしょ?性格もいいし、おすすめだよ」と耳打ちされました。
どうも彼は私を意識し始めたようで、同級生に私の事をいろいろ聞いてくるらしいのです。
まんざらでもない私は彼に気のあるそぶりをし始めました。

電車の中で隣同士に座った時に必要以上にくっつくとか、
熱っぽい視線で見つめたりとか。
そんなある日たまたま2人で帰ることがあり、電車で隣同士に座ったとき、
彼が私の手を取り自分の膝の上に重ねて置きました。

そしてこういったのです。「俺たち、つきあおっか?」
キター!コクってきたー!
私は心の中でガッツポーズをしつつ、
彼を見つめて黙ってうなづきました。
それが11月の下旬だったと思います。

それからはイベントてんこ盛りの忙しい毎日でした。
12月1日は彼の誕生日、12月24日はクリスマスイブ、12月31日はカウントダウンライブ、
1月下旬にはお互いの友達同士数人で合コンスキーツアー、
2月14日はバレンタインデー、とまあ
ハードスなケジュールですが楽しい日々を過ごしました。

雲行きが怪しくなってきたのはバレンタインデーを過ぎてからでした。
私って、本当に彼のこと好きなのかな?という思いが
むくむくと湧き上がってきて、少しずつ大きくなっていったのです。

彼のきれいな顔立ちときめの細かい肌に嫉妬にも似た劣等感を抱き始めたり、
オシャレでスマートな彼の中性的な仕草に違和感を感じ始めたり。

でも一番は、何度エッチしても痛くて痛くて、全然気持ちいいと思えないことでした。
「本当に好きだったら、だんだん気持ちよくなっていくんじゃないの?」そう思って
何度もチャレンジしましたが、一向に良くなる気配がありません。

「痛いからやめよう」とも言えず、上で一生懸命動く彼に少しずつ冷めていきました。
3月14日のホワイトデーを待たずに、私は別れを切り出しました。
彼は青天の霹靂といった表情で、どうして?と理由を聞いてきました。

私も未熟だったんだと思います。全部あからさまに伝えることもできず
「全部私の心の中の問題」とだけ告げ、
それからは通学時間をずらし違う電車に乗るようになりました。

もともと彼の事がそんなに好きじゃなかったのかもしれない。
彼は全然悪くない。
むしろ私が悪い。

男の子と付き合ってみたいという好奇心が先行してしまった
自己嫌悪いっぱいの初めての恋愛でした。

あれから13,4年たったある日、風の便りで彼が結婚したと聞きました。
うやむやな別れ方をして女性不信になっていないかと心配していましたので

勝手ですが少しほっとしました。
私も今は結婚して一児の母です。
お互い同じ空の下で幸せになることを願っています。